人参の栄養と健康効果

β-カロチンの効果

人参のポタージュスープ

 

人参の栄養成分の中でも、含有量の多さで特に突出しているのがβ-カロチンでしょう。ちなみにカロチンには、β(ベータ)、α(アルファ)、γ(ガンマ)と3種類のカロチンがあり、人参、かぼちゃなど緑黄色野菜に含まれているのはβ-カロチンとなっています。

 

β-カロチンの優れている点は、体内に入ってから後、必要な分だけがビタミンAに変換されることで、残りも体内に蓄積されるのです。植物に豊富に存在する赤橙色色素の一つであり、両末端にβ環を持ったカロチンがβ-カロチンです。

  • ビタミン様成分、つまりビタミンAの前駆体(不活性型)で、近年では、風邪、C型肝炎などの感染症や、ガンのように免疫力の低下によって発症する病気の抑制に効果的だということでも注目されています。
  • また、β-カロチンは、ビタミンEとも関連があり、細胞の老化を防ぐ坑酸化作用を発揮し、粘膜などの細胞も強化する効果があります。基本的に酸化から体を守るためには、普段の食事において抗酸化成分をたくさん摂ることが大切なのですが、こうした抗酸化成分の代表となる成分がβ-カロチンです。
  • 人参にはβ-カロチンが抜群に豊富に含まれているため、抗酸化力も極めて高いとされています。免疫力が高まることで、体内に侵入してくる有害細菌やウイルスを撃退する力や、抗がん作用も高まってきます。

 

カロチンは油に溶けやすい物質なので、バターや油などといっしょに調理することで、カロチンの吸収や利用が促進されるので、お勧めです。きんぴらや精進揚げなどは実に理にかなった料理なのです。

 


page top